メタボ基準とは

メタボ基準は、日本肥満学会などが定めた診断基準です。メタボ基準は、脳梗塞・心筋梗塞の予防目的で設定している為、国際糖尿病連合(IDF)のメタボ基準とは異なります。

ウエストが基準値以上、そして血圧値・血清脂質・血糖値の内2項目以上に該当する場合、メタボリックシンドロームに該当します。

ウエスト (男性)85センチ以上
     (女性)90センチ以上
血圧 (最高血圧)130mmHg以上、又は
   (最低血圧)85mmHg以上
血清脂質 (中性脂肪)150mg/dL以上、又は(HDL・善玉コレステロール)40mg/dL未満
血糖 (空腹時血糖)110mg/dL以上


メタボ健診

メタボ健診(特定健診制度)は、2008年4月40歳から74歳までの医療保険加入者を対象に実施することが義務付けられました。メタボ健診の義務化の目的は、増加する医療費の削減です。最近後期高齢者医療制度が話題となりましたが、日本では医療費の増加が続いています。また今後も高齢化の進展により、医療費は増加すると推測されています。その為メタボ健診を義務化することにより、増加する医療費を削減することを狙っています。

メタボリックシンドロームは、自覚症状はほとんどなく、突然心筋梗塞・脳梗塞になることがあります。しかしメタボリックシンドロームに該当する人や予備群の人は、メタボリックシンドロームへの意識が低いのが現状です。その為メタボ健診を義務化することにより、健康への意識を高め、メタボリックシンドロームの予防を啓発しているのです。そして健康への意識を高めることができれば、医療費も削減できるのです。


メタボリックシンドロームの原因(食生活)

食の欧米化と呼ばれるように日本人の食生活は魚と野菜、豆類を中心としたものから牛肉や豚肉など肉(動物性脂肪)の摂取量が増大しています。また、生活の多様化により朝食を食べない生活スタイルや夜遅くに食事をする生活などが生活習慣病増大の理由とされています。

欧米食は太りやすい食生活意外かもしれませんが、実はここ数十年で日本人の摂取カロリー量は減少しています。しかしながら、生活習慣病として知られる糖尿病はここ数十年で30倍以上にも増加しています。この大きな原因として挙げられているのが食事の欧米化です。

従来日本人は肉中心でなく魚を中心とした食生活を送ってきました。そこに近代化により食事の欧米化がすすみ、現代人は牛肉や豚肉などの肉類を中心とした食生活を送るようになってきました。
この変化により摂取する食品にしめる動物性脂肪の量が増大し内臓脂肪が増大するというメタボリックシンドロームに対するリスクが認識されたのです。

朝食抜き・深夜の食事はメタボへの入り口食生活において食事をする時間帯の変化も大きな原因の一つです。人間の体というものはよくできていて、摂取する時間が空くとその間のエネルギー欠乏を恐れ、食品として摂取した脂肪などのエネルギー源を体内に蓄積してエネルギー切れを防ごうとします。このため、朝食を抜くというスタイルは夕食~昼食まで長く時間を空けることから、摂取した食品のエネルギーの多くを体内に溜め込もうとして必要以上に脂肪として蓄積しようとします。

また、深夜の食事は眠るまでの時間が短くなることから摂取したエネルギーを十分に消費することができませんから、どうように脂肪として蓄積されてしまいます。

こうした食事内容だけでなく食生活の変化もメタボリックシンドロームの大きな原因とされています。



メタボリックシンドロームの原因(生活習慣)

自動車や交通網の普及、掃除機や洗濯機など便利な機械の登場など私たちの生活スタイルは日々便利なものとなっています。その結果現代人の運動量は徐々に減少しており、2000年現在と比較しても運動量は減少しています。こうした運動の減少などは私たちのエネルギー消費量を減少させ、肥満体質としてしまうのです。

2000年と比較した運動量の低下よく言われるものとして歩数で考えて見ましょう。政府が目標とする歩数として2000年に男性8200歩、女性7300歩であったものを2012年までにそれぞれ1000歩ずつアップさせるという健康日本21という取り組みがありますが、2007年の中間報告によると2007年時点では男性7500歩、女性6400歩と大きく減少しています。

現代人は特別な運動を行っている人は多くないため、主要な運動は歩くことです。その歩く歩数が減少していることが、私たち現代人のエネルギー消費量を減少させて、肥満体質に近づけているのです。

人間のカロリー消費の構造人間がカロリーを消費するのは運動だけではありません。人間が一日に消費するエネルギーを分類すると以下のように分類されます。

・基礎代謝:50%(生命活動に必要とするエネルギー消費)
・熱代謝:12%(体温の維持によるエネルギーの消費)
・運動:25%(運動によるエネルギーの消費)
・Neat:13%(運動ではない身体活動による消費)



メタボリックシンドロームの原因(喫煙習慣)

喫煙習慣はメタボリックシンドロームに対する危険因子の一つであるとされています。喫煙により一酸化炭素が体内に入り細胞を酸欠状態にしてしまうほか、血管に対する損傷などを引き起こしてしまいます。

喫煙は動脈硬化など人体へ悪影響を与える大きな原因となる近年では、喫煙の健康被害も多く知られるようになりましたが、メタボリックシンドロームにおいても喫煙は大きな原因の一つであると言われています。メタボ検診においては、喫煙習慣の有無が補助項目とされています。通常は「腹囲が基準以上+中性脂肪・血圧・血糖値のうち二つ以上が基準以上」でメタボリックシンドロームとされるのに対して、喫煙習慣がある場合は「腹囲が基準以上+中性脂肪・血圧・血糖値のうち一つ以上が基準以上」とより厳しい判定をされます。

これは喫煙が肥満に対する影響はないものの、動脈硬化など生活習慣病の原因となる疾患のリスク要因とされるからです。
タバコに含まれるは一酸化炭素は体内を酸化させるさようがあり、これにより様々な健康被害を引き起こします。体内の酸化は老化にも強く影響しているとされており、喫煙習慣は老化の進行を早めるといわれています。

こうした要因から喫煙習慣はメタボリックシンドロームの原因の一つとされているのです。

禁煙するにこしたことはありません。喫煙についての健康被害に関する情報は以下のサイトで紹介されています。



メタボリックシンドロームの原因(遺伝的要素)

遺伝的にメタボリックシンドロームの原因である内臓脂肪を溜め込んでしまう人もいます。また、太る遺伝子意外にも太った場合メタボリックシンドロームになりやすいという遺伝子を持つ人もいます。

太りやすい遺伝子遺伝子には太りやすい遺伝子というものがあり、その遺伝子を持つ人は、それを持たない人と比べて太りやすいという特徴があります。こうした遺伝子は飢餓の時代には非常に有効なものであったのですが、現代においては肥満の原因とされています。

この太りやすい体質の遺伝子を「倹約遺伝子」とよびいくつかの種類があります。代表的な倹約遺伝子としては以下の遺伝子があるとされます。

・ベータ3アドレナリン受容体遺伝子の変異
日本人の約35%が持つ遺伝子。一日あたり200kcalを倹約する。

・UCPI遺伝子多型
日本人の約25%が保持する遺伝子。一日あたり100kcalを倹約する。

こうした遺伝子を持つ場合本人の努力ではどうしようもないということになりますが、あまり食べないのに太りやすいという人はこうした遺伝子を持っている可能性があり、メタボリックシンドロームになりやすいということを自覚して食生活や運動などに期を使う必要があります。

ちなみに、体重が1kg増加するのに必要なカロリーは7000kcalとされています。つまり、上記の遺伝子を両方持つ人はそうでない人に比べて1年で15.6キロも太りやすいということになります。



内臓脂肪がいけない理由

メタボリックシンドロームは内臓脂肪症候群とも言われています。

内臓脂肪が過剰に蓄積されると,脂質代謝異常,高血圧,高血糖が引き起こされます。

 内臓脂肪が蓄積している場合,肝臓にも蓄積されているケースが多く,脂肪肝となっていることもしばしば見られます。

 肝臓にたまった脂肪はなかなか取り除くことができず,自覚症状もほとんど無いために,肝臓が腫れることにより,肝機能低下と共に肝炎を引き起こし,やがては肝硬変や肝臓がんを発症してしまうこともあり,注意が必要です。


内臓脂肪と脂質異常

内臓脂肪は体内の余剰エネルギーを脂肪という形で蓄える組織です。脂肪はグリセリンと3つの脂肪酸が結合した物質で中性脂肪とも呼ばれます。

 内臓脂肪が肥大化すると,脂肪組織から脂肪酸が遊離脂肪酸として放出され,一部はエネルギーとして消費されますが,肝臓に流れ込んだ遊離脂肪酸は脂肪に変換され,血液中に放出されます。

 その結果,血液中の中性脂肪は増大し,高中性脂肪血症となるのです。この中性脂肪と善玉コレステロールは反比例の関係にあり,中性脂肪が増えることにより,善玉コレステロール量が減り,動脈硬化が促進されます。

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 高血中脂肪はレムナントリポタンパクを増加させ,これが動脈壁の緊張を亢進させると共に,血管内皮接着因子を発現させ,動脈硬化が促進されます。

 一方で肝臓で合成される脂肪は,血液中に放出されますが,それでも多くなりすぎると肝臓の中に脂肪が蓄積され,これが過剰になると脂肪肝と言われる症状になります。



内臓脂肪と高血圧

 高血圧は,いくつかの要因があり,遺伝,塩分過剰摂取,肥満などが原因となる本態性高血圧と,ホルモン分泌異常,血管狭窄,心臓病などの疾病による2次性高血圧とに区分されます。

 メタボリックシンドロームで問題となる高血圧は肥満による内臓脂肪増大が原因となる本態性高血圧です。

 肥満により内臓脂肪が増加すると,大型の脂肪細胞が増え,この細胞から分泌される悪玉生理活性物質の1種アンジオテンシノーゲンは高血圧をもたらします。 

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 インスリンは膵臓から分泌されるホルモンであり,ブドウ糖を細胞の中に取り込むはたらきがありますが,内臓脂肪から分泌される悪玉生理活性物質はこのインスリンの効きを悪くしてします。血糖値が上昇するだけでなく,この高血糖を下げようと膵臓はますますインスリンの分泌が増加します。

 その結果,インスリン過剰となり,水分や塩分が体内に蓄積しやすくなり,交感神経興奮状態,血管細胞増殖などが引き起こされ,高血圧となります。

 高血圧の状態が長く続くと,血管壁が傷つくことで動脈硬化を促進させ,これが狭心症や心筋梗塞さらには脳卒中などの重大な疾病につながるのです。

内臓脂肪と高血糖

肥満により内臓脂肪が増加すると,脂肪細胞から分泌される悪玉生理活性物質がインスリン抵抗性を増大させます。
 このインスリンの効きが悪くなることで,血液中のブドウ糖は細胞に取り込まれにくくなり,血液中の糖分が異常に増加する高血糖となります。

 この血糖値が高い状態は,血液中の過剰なブドウ糖が血管壁を傷つけ,そこからコレステロールが入りこむことで動脈硬化が促進され、高血糖を改善しようと膵臓は大量のインスリンを分泌します。

やがて膵臓も疲弊し,インスリンが分泌されなくなってしまいます。このようにして血糖を正常に保てない糖尿病へと進んでしまいます。
    
 糖尿病は神経障害,壊疽,網膜障害からの失明,腎臓障害などの合併症を引き起こします。 

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内臓脂肪が増加することで,血中の脂質が増大し,内臓脂肪から分泌される悪玉生理活性物質により高血圧,高血糖がもたらされます。

 さらにこれらが放置されたままでいると,動脈硬化が進み,やがて心筋梗塞や脳血管障害などの症状となり,これらは生命の危険にも関わります。


メタボリックシンドロームは男性40代から、女性50代後半

メタボリックシンドロームは一般的には、男性では40代、女性では50代後半に問題になってくる言われています。

女性の場合は、閉経してからメタボリックシンドロームに悩むようになります。

女性は、閉経までは内臓に脂肪が溜まりにくいからです。

一方、男性は成人してから過剰な脂肪が内臓に蓄積され始めるのですが、メタボリックシンドロームが問題になってくるのは40代くらいからです。

男性は40代くらいになると、筋肉の衰えが目立ってきます。筋肉が衰えると基礎代謝も低下してきて、脂肪が内臓に貯まってしまうのです。

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内臓脂肪は皮下脂肪より減りやすい

メタボリックシンドロームは、内臓脂肪症候群とも言われています。

男性は皮下脂肪がつきにくく、内臓脂肪はつきやすい、とされています。

標準体重よりも重い人は、まず1年間で5%の減量が目標とされています。例えば体重が70kgの人は、1年間で3.5kg減量です。

��年間で5%というのは、少なく感じるかもしれません。しかし、皮下脂肪より内臓脂肪の方が減りやすいので、たった5%の減量でも内臓脂肪の方が先に減って、しかも中性脂肪の数値も改善されるようです。皮下脂肪が減るのは、その後になるようです。

内臓脂肪が減るだけでも、ウエスト周りはスッキリします。

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腹部CTと内臓脂肪の面積

メタボリックシンドロームかは腹部のCTを撮るのが最も確実です。

CTは、コンピューターによって身体の断層を撮影し内臓脂肪がどの程度あるのかを調べます。

内臓脂肪の面積が100平方センチ未満なら、正常とされています。

外見は痩せているのに、測定してみると100平方センチ以上だったという人もいます。逆に、ウエスト周りが太いのに内臓脂肪が少ないという人もいます。

太っているのに内臓脂肪が少ない人は、皮下脂肪が付いている、ということです。皮下脂肪も多すぎては良くありません。

また、一見痩せている人で実は内臓脂肪が多い、いわゆる「隠れ肥満」は、CT撮影で判明することが多いようです。1度はCTを体験してみることも、いいのかもしれません。

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メタボ対策とダイエット

メタボリックシンドロームを解消するには、ダイエットなしにはありえません。

まず体重を毎日気にすることから始まります。

体重を気にすると、知らず知らず食事に気をつけるようになるから、と考えられています。

��1)毎日決まった時間に体重計に乗る。

��2)入ってくるカロリーを減らす。

��3)消費するカロリーを増やす。

入ってくるカロリーを減らすためには、たとえば、よく噛んで食べることは大変有効な方法です。良く噛んで食べることで、今までより少量の食事で満足できるからです。

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メタボ対策には意識して歩くこと

メタボリックシンドロームを改善するためには、ライフスタイル全体の見直しが必要です。

飽食に慣れてしまった現代人は、一方では運動不足とされています。

意識して歩くことが重要です。

不規則な生活習慣を規則正しく改善する努力も必要です。

例えば夜遅くに食事をしてしまう、朝食を抜くといった食事の習慣を見直すことも大切です。

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メタボ対策にはストレス解消

ストレスは、あらゆる病気の原因です。

食事制限や禁煙時のストレスなどは、どうしても我慢しなければならないものです。

ストレスとうまく付き合わなければいけません。

例えばイライラしやすい性格の人は、きっとストレスが溜まりやすいでしょう。性格を変えるのは難しいかもしれませんが、ストレスの解消を心がけることくらいはできるハズです。

趣味を持ったりして気分転換をはかることもいいです。

そしてその趣味や気分転換が運動にもなるのであれば、なお良いことです。

ストレスによってヤケ酒やヤケ食いをしないように心がけることも大切です。

メタボリックシンドロームの対策には、このような小さなことの積み重ねが本当に大切なのです。

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メタボ対策には食事時間を規則的に

メタボリックシンドロームの対策には、3食の食事時間をできるだけ規則的にすること、これが大切です。

食事の時間というのは、忙しいと不規則になってしまいがちです。

どうしても不規則にならざるを得ない場合であっても、また、朝食を摂らないのが習慣になっている人も、とにかく3食は摂るように心がけてください。

そして、間食や夜遅くの食事は禁止することを原則としてください。

毎日同じ時間に、少しづつでも良いので3食きちんと摂ることを心がけてみてください。
  
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有酸素運動で善玉コレステロールを増やす

善玉コレステロールとは、HDLコレステロールのことです。

HDLコレステロールは、悪玉コレステロールを運び出し、動脈硬化を防いでくれます。

HDLコレステロール値は、40mg/dl以上が基準です。

善玉コレステロールを増やす方法は、まず有酸素運動です。

有酸素運動の例として、ウォーキングなどが挙げられます。トレーニングジムなどに必ずあるサイクリングマシンなどもそうです。

息がきれるほどの運動量になれば、無酸素運動になってしまいます。

有酸素運動というのは、息が切れない程度の軽い運動なので、長時間続けられます。長時間続けられることによって脂肪を燃やして体脂肪を減らし、動脈硬化などを防ぐことにもつながるのです。

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メタボ対策と塩分の摂取量

高血圧の予防や対策でよく耳にするのが、塩分の摂取量を減らす事です。

塩分の摂りすぎによって、血圧が高い人が多いとされているようです。

メタボリックシンドロームは、ただ高血圧だからでななく、他にも危険な要因も合わせ持っている人に診断される病気です。または、病気予備軍です。

メタボ対策にダイエットが重要で、食事量なども要チェックです。その食事に量に関係するのが塩分といわれています。

メタボな人の多くは早食いの傾向があり、いわゆるドカ食いをしがち、とされています。

塩分の摂りすぎ、つまりは味の濃い料理は、ついつい食べ過ぎてしまいます。

高血圧の予防の意味からも、薄味を心がけたいものです。

よく噛んで食べると少ない食事量でも満足できるとされ、メタボリックな人はそれを心がけることが重要です。

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食生活でメタボ解消:食事の回数

昔は、食事の回数は一日二回が一般的でした。
足りない分は仕事の合間に間食で補うのが普通でしたが、近年は一日三食へと変化していきました。

食事の回数が一日二食だった時代は、メタボを発症していたのは王侯貴族などの富裕層に限られていましたが、一日三食になった現代ではメタボは一般層にも広がっています。

メタボ発症を左右するのが間食です。

一日三食に加えて間食を摂ると言うことは、体脂肪の元となる余剰エネルギーの摂取を行なうことと同義なのです。

出来るだけ間食を控え、間食するとしても脂肪分や糖分が控えめのものを食べるように心がけましょう。

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食生活でメタボ解消:よく噛んで食べる

食べ物を充分に噛まないで水で流し込んで飲み込むことは、消化に良くないだけでなく肥満の原因となります。
物を噛む事によって脳の満腹中枢が刺激され少ない量でも満腹を感じます。

よく噛まないで水で流し込んでいると満腹を感じるまで食べることになり、食事量が増加してしまいます。

また、充分に噛まないで飲み込むと唾液による炭水化物の分解が進まず、胃や十二指腸に負担を掛けることにもなってしまうのです。

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食生活でメタボ解消:栄養バランスを気にする

現代の食生活は、歴史上で最も豊かであるといわれています。

自分の好きなものだけを食べる偏食の自由も豊かさに比例するように大きくなっています。

偏食は栄養バランスの乱れを生み、体脂肪の元となる脂肪分や糖分の過剰摂取に繋がりやすいのです。

出来るだけ野菜や魚などの健康に良い食材を使った食生活を送るように心がけることが大事です。


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食生活でメタボ解消:食事の時間に気をつける

24時間営業店舗の増加などの社会情勢を受けて、食事の時間が朝・昼・晩ではなく深夜・早朝・昼というようにずれている人も多くなってきています。

食事を就寝前に摂ると炭水化物や脂肪分がそのまま体脂肪に変換され肥満の原因になってしまうのです。

昼に仮眠して夜通し働く必要がある人は、出来るだけ早めに食事を摂るようにして睡眠と消化のタイミングをずらすよう心がけるべきです。

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メタボの原因:[食]にある要因

「肥満とカロリー」
食事は人が生きていくうえで、絶対に必要なものです。
しかし、とりすぎてしまうと、体には悪影響を及ぼしてしまう場合があります。

食事で摂取する、カロリーが多すぎると、消費しきれずに、余分な部分を体に蓄えてしまい、肥満になってしまいます。

最近では、欧米型の食生活や外食が増えその結果、カロリーの過剰摂取にともなう肥満や野菜、海草類不足によるビタミン、ミネラルの不足などになる人が増えています。

肉食は、カロリーも高く、コレステロールや脂肪分の蓄積に関係してきます。
野菜を多く取ることが、肥満対策につながります。

「塩分過多」
味付けの濃いものを好む人は、塩分の過剰摂取になっている可能性があります。
塩分を過剰に取っていると、血圧の上昇や腎臓への負担になってしないます。

間食をすること自体には、問題はありません、食べる量であったり、その内容に 問題がある場合があります。

スナック菓子などは塩分も多く好ましくありません。


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メタボの原因:運動にある要因

「運動不足と肥満」
肥満の原因のひとつに運動不足があげられます。

体を動かすことによって人は体内のエネルギーを消費します。

つまり体を動かしてさえいれば、それだけで、体内に蓄積している脂肪分を減らしています。

現在我々の日常生活において、体を動かす機会が非常に少なくなってきたと思います。

その結果、消費カロリーよりも、摂取カロリーのほうが多くなり、肥満になる人が多くなったといえます。

「現代人の生活」
車での移動、建物を上るときには、エレベーターやエスカレーターの使用など、家での生活もどんどん便利になっています。

電気やテレビ、エアコンなどすべてリモコンひとつで操作できるようになり、洗濯や食器洗いなんかも全自動になり、ちょっとした体を動かす機会も少なくなっています。

「基礎代謝の低下」
基礎代謝というのは、私たちが生きていくには、体を動かしていなくても、呼吸をしたり、姿勢を保ったりと、特に何もしていなくても必要なエネルギーのことです。

基礎代謝は、筋肉の量と密接な関係にあり、筋肉量が落ちると、基礎代謝でのエネルギー消費が悪くなります。

基礎代謝は、年齢と共に低下してしまうので、若いときと同じ食事をしていても、消費カロリーは低下しているので、肥満につながってしまいます。

運動不足になると、さらに、基礎代謝が悪くなり結果、肥満につながってきます。


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メタボの原因:遺伝的要素

遺伝的にメタボの原因である内臓脂肪を溜め込んでしまう人もいますし、太る遺伝子意外にも太った場合メタボになりやすいという遺伝子を持つ人もいます。

太りやすい遺伝子というものがあり、その遺伝子を持つ人は、持たない人と比べて太りやすいという特徴があります。

この遺伝子は飢餓の時代には非常に有効なものであったのですが、現代においては肥満の原因とされています。

この太りやすい体質の遺伝子を「倹約遺伝子」とよびいくつかの種類があります。

・ベータ3アドレナリン受容体遺伝子の変異
日本人の約35%が持つ遺伝子。

・UCPI遺伝子多型
日本人の約25%が保持する遺伝子。

こうした遺伝子を持つ場合本人の努力ではどうしようもないということになりますが、あまり食べないのに太りやすいという人はこうした遺伝子を持っている可能性があり、メタボになりやすいということを自覚して食生活や運動などに期を使う必要があります。

体重が1kg増加するのに必要なカロリーは7000kcalとされているので、上記の遺伝子を両方持つ人はそうでない人に比べて1年で15.6キロも太りやすいということになります。


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メタボの原因:喫煙習慣

喫煙習慣はメタボにの危険因子の一つであるとされています。

喫煙により一酸化炭素が体内に入り細胞を酸欠状態にしてしまうほか、血管に対する損傷などを引き起こします。

喫煙は動脈硬化など人体へ悪影響を与える大きな原因となることも知られるようになりましたが、メタボにおいても喫煙は大きな原因の一つであると言われています。

メタボ検診においては、喫煙習慣の有無が補助項目とされています。通常は「腹囲が基準以上+中性脂肪・血圧・血糖値のうち二つ以上が基準以上」でメタボとされるのに対して、喫煙習慣がある場合は「腹囲が基準以上+中性脂肪・血圧・血糖値のうち一つ以上が基準以上」とより厳しい判定をされます。

これは喫煙が肥満に対する影響はないものの、動脈硬化など生活習慣病の原因となる疾患のリスク要因とされるからです。

タバコに含まれるは一酸化炭素は体内を酸化させるさようがあり、これにより様々な健康被害を引き起こします。体内の酸化は老化にも強く影響しているとされており、喫煙習慣は老化の進行を早めるといわれています。

        
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脂肪とは:皮下脂肪

皮下脂肪というのは、皮膚の下にある皮下組織についてしまう脂肪です。

この脂肪のメリットは、身体を外の気温との温度差から守ったり、どこかにぶつかった際の衝撃を吸収したりするということになります。

男性よりも女性に付きやすいと言われている脂肪ですが、皮膚のすぐ下にあるため一度たまってしまうと落ちにくいという欠点があります。備蓄エネルギー用の脂肪になりますので、燃焼しにくいのです。

内臓脂肪によって肥満になるよりは、皮下脂肪が多くついて肥満になる方が生活習慣病などにはなりにくいと言われています。

外見上は肥満と一目でわかってしまいますし、皮下脂肪が付きすぎると身体に負担がかかってしまいますのであまりよくありません。

また皮下脂肪が代謝されない状態でいると、セルライトが発生しやすくなります。

皮下脂肪は、皮膚の下にある脂肪になりますので、つまむことができます。そのため、皮下脂肪の厚さで肥満度をチェックすることができるのです。正確なチェックではないのですが、自分がどれくらいの肥満なのかをなんとなく確認することは可能です。

皮下脂肪をつまんでみて、お腹周りが4センチ以上、二の腕が1.5センチ以上、太ももは1.6センチ以上の場合は少々肥満を意識した方がよさそうです。

燃焼しにくい皮下脂肪ですが、運動や食事制限によって徐々に取り除いていくことが可能です。また、皮膚のすぐ下にあるということもあり、マッサージなどの外からの圧力も加えやすくなります。


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脂肪とは:内臓脂肪

内臓脂肪とは、内臓の周りに付く脂肪のことを言います。

この脂肪はたまりやすいのですが、落ちやすいというメリットもあります。

男性、女性共につきやすい脂肪で、歳を重ねるごとに付きやすくなってきます。

内臓脂肪がたまって肥満になると、高脂血症や高血圧、糖尿病などを発症させやすくなってしまい動脈硬化などの原因となります。

メタボリックシンドロームという内臓脂肪型肥満の状態を呼ぶ症状が、これらの病気を引き起こしやすい状態になります。

内臓脂肪は身体の内部に付く脂肪になりますので、外見からはわかりづらいものになります。どれくらいの脂肪がついているのかを正確に確認するには、CTスキャンなどを用いて断面映像をチェックすることになります。

体脂肪計などには内臓脂肪が多いか少ないかのチェックができるものもあります。

内臓脂肪がついていたとしても、外見的には痩せているという方もいらっしゃいます。大丈夫だと思っていても、体脂肪率を測定すると値が高いということもあり、隠れ肥満と呼んでいます。

内臓脂肪は筋肉を動かす際などのエネルギー源として利用されていますので、基本的には代謝が活発なものになります。そのため、運動や食事制限をすることによって簡単に落とすことができる脂肪でもあるのです。


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脂肪とは:中性脂肪

中性脂肪は、ぜい肉と呼ばれているもので、お腹などについている柔らかいぜい肉のことです。

基本的に中性脂肪は食事などによって摂取され、体内に貯蓄されるものになります。貯蓄後は体内の重要なエネルギー源となるのですが、すぐに使われることはなく万が一に備えて体内に蓄えられることになるのです。

人間が身体を動かす際には、血中の糖分をエネルギー源として使用することになります。しかし糖分が足りずにエネルギー不足の状態になると、代わりに中性脂肪を使うことになります。また寒い冬場には、体温を一定に保つために断熱材として働くことがあったり、ぶつけたりした時にクッションのような役割を果たすこともあります。

しかし中性脂肪を溜め込むことによって、血液がドロドロになったり肥満になったりしてしまいます。中性脂肪は、適度な蓄積でしたら身体のエネルギーとして使われるため問題ないのですが、使われないまま増え続けるとその過剰分が皮下脂肪や血液に蓄積されることになるのです。

この状態が長期的に続いてしまうと、心筋梗塞や肝硬変などの心疾患や、動脈硬化、脳梗塞のような病気に進展することもあり得ます。コレステロールの摂りすぎも同じように疾患を引き起こすのですが、中性脂肪値が高いのはコレステロールよりも危険だと言われています。

エネルギーを消費すれば段々と減っていく脂肪になりますので、特に有酸素運動などの運動を繰り返していくことによって中性脂肪は徐々に減っていきます。


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脂肪とは:体脂肪率

体脂肪率というのは、体重に対しての脂肪の割合のことです。体重が50キロの方の脂肪が15キロだった場合の体脂肪率は30%、脂肪が10キロだった場合の体脂肪率は20%ということになります。

体脂肪率の目安は、30歳未満の男性の方の標準値が14%~20%くらいになります。

30歳を超えた男性の方は17%~23%くらいが標準値となっています。逆に体脂肪率が25%を超えてしまう場合は肥満と判断されます。

女性の方は男性よりも体脂肪率が高くなります。30歳未満の女性の方の標準値は17%~24%となります。30歳を超えた女性の方は20%~27%となっています。肥満と判断されるのは、体脂肪率が30%を超える方です。

ご存じのとおり、体脂肪率が高いと様々な病気を引き起こす原因となります。しかし反対に、体脂肪率が低すぎる場合も身体に異常が出てくる場合があります。

体脂肪率が、男性の場合は5%未満、女性の場合は15%未満の場合は風邪や感染症にかかりやすくなったり、女性は生理不順を起こしたりすることもありますので気を付けましょう。

普段から運動をしている方としていない方とでは、身長や体重が同じくらいであったとしても体脂肪の比率が変わってきます。

          
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脂肪とは:セルライト

セルライトとは脂肪のかたまりのことで、太ももやお尻の皮膚にできやすいです。

表面から見ても脂肪のかたまりがデコボコになっています。

見た目がオレンジの皮のようにも見えるため、オレンジスキンと呼ばれることもあります。

このデコボコは、皮下脂肪と体内の老廃物が集まって固まってしまったものになり、有酸素運動などの脂肪燃焼方法では取り去ることが難しいと言われています。

脂肪細胞は、身体の血行が悪くなったり身体が冷えてしまうと燃焼率が下がってしまいます。燃焼しきれなかった脂肪細胞は、大きな塊となってセルライトとなるのです。

冷え症の方や身体がむくみやすい方などは、セルライトができやすいと言われています。

外見的に痩せて見えるような女性でも、多くの方がセルライトを持っているという傾向にあります。

セルライトは定着してしまうと非常に取りにくいものになりますので、そうなる前に除去しなくてはなりません。

皮膚の下で脂肪と老廃物が固まったものになりますので、食事制限などをしても除去することは難しいものになります。

基礎代謝の低い女性にできやすいものなのですが、セルライトができてしまった女性はクリニックなどに行って、セルライトを除去する専用の機械などで取り除くことが可能です。

セルライトがあるからと言って、特に大きな病気の原因になるようなことはないのですが、むくみや冷え症を悪化させることはあるようです。

セルライトができないように、普段から脂肪の蓄積を防ぐ脂肪燃焼運動を続けていきましょう。


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女性が太りやすいワケ

女性の身体は、男性に比べると脂肪が付きやすくなっています。脂肪の質などは変わらないのですが、女性の場合は子供を産み育てるという必要があるため、より多くの脂肪を蓄えなければならないのです。

子供を産む際の飢餓に備えるために、女性の身体は全体が丸みを帯びています。これは身体が皮下脂肪を蓄えてるのであり、子を身ごもった際には胎児を保護したりするために必要になってきます。

女性ホルモンは体内で様々な働きをするのですが、その働きの一つとして脂肪を作るというものがあります。男性と比べると女性の体脂肪率は10%ほど多いのですが、これは女性ホルモンの働きだと言われています。

特に小学校高学年頃の思春期になると、女性は内分泌腺の活動が盛んになります。女性ホルモンの分泌が多くなるため、体重が急激に増えて皮下脂肪が付きやすくなります。この時期を迎えて体つきが女性らしくなり、初潮を迎えることになります。

この時期はダイエットに関心を持つ時期でもあるため、太ったと勘違いして無理に痩せようとしてしまいます。拒食症になったり、逆に過食症になってしまうこともありますので注意しなければなりません。

妊娠中も無意識に食べる量が増えていきます。しかし妊婦さんは基本的に運動量が少ないため、妊娠中は太りやすいのです。

出産を終えたとしても授乳期にさらに太ることもあります。


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糖尿病とメタボリックシンドローム

内臓脂肪が増加した状態では血糖を下げるホルモンであるインスリンの働きを悪くするホルモンが分泌されます。また同時にインスリンの働きを良くするホルモンの分泌も悪くしてしまいます。

この状態ではすい臓はがんばってより多くのインスリンを産生するようになり、体内の血糖値を正常に保とうとします。

この状態が長期間続いた場合、すい臓の働きが次第に悪くなり、すい臓のインスリン産生能力が下がってきます。この状態になると食後に産生されるはずのインスリンが産生されなくなることから、体内の血糖値が大幅に上昇し、様々な合併症を引き起こすことになります。

糖尿病と合併症
糖尿病には多くの合併症が存在することが明らかになっています。いかに一例を挙げます。

・心筋梗塞
・脳梗塞
・閉塞性動脈硬化
・腎症
・網膜症

糖尿病の治療法糖尿病の基本的な治療法は食事療法および運動療法です。車輪の両輪にたとえられるように、糖尿病の治療法は食事と運動の両方をこなしていく必要があります。


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高脂血症とメタボリックシンドローム

高脂血症は脂質異常とも呼ばれLDLコレステロールや中性脂肪が高い状態またはLDLコレステロールが低い状態を指します。

放置すると動脈硬化の原因となり、さらにこの状態が継続することで心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こすリスクが高まります。

高脂血症のリスクが高い人.HDLコレステロール(善玉コレステロール)の値が50mg/dl以下
2.脂肪肝である
3.運動不足である
4.喫煙をしている
5.アルコールや清涼飲料水、お菓子などを多く食べる
高脂血症(脂質異常)のリスクが高い人は上記のような特長を持つ人がよりリスクが高いとされています。

高脂血症は悪玉コレステロールが高い、中性脂肪が高い、善玉コレステロールが低いという三つのうち一つ異状に該当する状態のことを指します。

高脂血症は内臓脂肪と非常に関係が深いとされ、特に中性脂肪とHDLコレステロールは内臓脂肪と密接に関係します。内臓脂肪が増加するとインスリンの働きが弱まることから中性脂肪が多くなります。

内臓脂肪が増加するメタボリックシンドロームの場合、中性脂肪が高くなり、逆にその影響でHDLコレステロールが減少します。さらに、中性脂肪が多いと悪玉コレステロールであるLDLコレステロールがさらに体に悪影響を及ぼす酸化LDLに変性しやすくなりますので、注意が必要です。


高脂血症の予防・対策まず、悪玉コレステロールの値を下げる方法としてはその材料となる動物性脂肪・コレステロールの摂取を控えるように食生活を改善する必要があります。同様に、中性脂肪も動物性脂肪の過剰摂取により増大します。

食生活も重要ですが、中性脂肪の場合、食生活の見直しと適度な運動を行うことにより比較的短期間で減らすことができます。


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高脂血症の治療(食事療法):食べ過ぎは禁物

高脂血症のタイプ、つまりコレステロールと中性脂肪のどちらかあるいは両方高いのかにより、また合併症の有無などにより、食事療法のポイントは若干異なってきます。

食事療法では、平均総コレステロール値の1割、中性脂肪では2割程度の低下が期待できます(高中性脂肪血症では、特に食事療法に大きな効果が期待できます)。

一般には、総コレステロールで5%、中性脂肪で10%低下すれば、食事療法の効果ありと判断されます。1~2ヶ月食事療法を継続して、それ程効果が見られない場合は、薬物療法の適応と考えても良いでしょう。

食べ過ぎは、脂肪の過剰摂取を招き肥満の原因となります。1日に摂取するカロリーを適正にすることが大切です。これには標準体重から1日に必要なエネルギーを求め、過不足のないエネルギーを摂取することを心掛けましょう。

��日の適正エネルギー(kcal)=標準体重(kg)×活動量 
��標準体重=身長(m)2×22
��例)160cmの人なら、1.6×1.6×22で56kg
��活動量(目安):軽い活動(事務職)なら25~30
中等度の活動なら30~35、重労働なら35~


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高脂血症の治療(食事療法):動物性脂肪脂肪の摂取をひかえる

動物性脂肪には飽和脂肪酸が多く含まれ、これはLDLコレステロールを増やします。逆に植物性脂肪や魚類に含まれる不飽和脂肪酸はコレステロールを下げる作用をがあります。動物性脂肪1に対し植物性脂肪や魚類の油を2の割合で摂ることをお勧めします。

飽和脂肪酸(動物性脂肪)の多い食品バター、チーズ、生クリーム、肉の脂身、チョコレート・・・など

不飽和脂肪酸の多い食品オリーブ油、魚類(いわし、さば、さんまなど)・・・など


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高脂血症の治療(食事療法):コレステロールを避ける

コレステロールを多く含む食品は避けるのが原則です。コレステロール摂取量は、1日300mg以下が目安といわれています。

鶏卵(卵黄1個あたり平均210mgのコレステロールを含む)は、特に要注意で、1回に丸ごと1個食べないようにするのも工夫の一つです。

ニワトリ以外の卵類(いくら、たらこ、すじこ)などもコレステロール含量が多く、避けるべきもので、このほかにも下記のようなものに注意をして下さい。

コレステロールの多い食品バター、チーズ、生クリーム、肉の脂身、チョコレートなど


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高脂血症の治療(食事療法):食物繊維を多く摂取

食物繊維は腸管からのコレステロールの吸収を抑え、体外への排泄を促します。日本人は1日平均4~6g程度の繊維を摂取していますが、これを10g以上位に増やすことが必要です。(20~30gが効果的)。

食物繊維の多い食品
○野菜(にんじん、ごぼう、さつまいも、ブロッコリーなど)
○豆類(大豆、エンドウ豆、あずき、いんげん、豆腐など)
○海草(わかめ、ひじき、昆布など)
○きのこ類(しいたけ、しめじ、えのきだけなど)


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高脂血症の治療(食事療法):ビタミンを多く摂取

��DLコレステロールは酸化されると動脈硬化を促進します。ビタミンEやC、カロチンには、コレステロールの酸化を防ぐ作用を持っています。

ビタミンC・E・カロチンの多い食品
○ビタミンC:トマト、小松菜などの野菜、いちご、レモンなど
○ビタミンE:かぼちゃ、ほうれん草など緑黄色野菜、ナッツ類
○カロチン:にんじん、ピーマン、かぼちゃなどの緑黄色野菜



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高尿酸血症とは

高尿酸血症の人の中で約10%、10人に1人程度の人が痛風発作を引き起こします。
高尿酸血症は、心疾患の危険因子となる可能性があると考えられています。

高尿酸血症とは、先天的なプリン体の代謝異常や腎臓の働きが悪く尿中への排泄が少なかったりすると、尿酸値が正常域を越えて上昇した状態となり、それにより尿酸の血漿中飽和濃度を越えると尿酸結晶の析出が起こり、腎臓や尿路に結石ができたり、足の親指などの関節が痛む痛風が引き起こされます。

高尿酸血症の治療は、尿酸値を正常化して尿酸の体内析出を予防し、これらの症状の出現を防ぐために行い、そして食事療法と薬物治療のみならず、合併症の出現も予防して患者さんの生活を向上させることで、患者の人間性や主体性を図る事を目的とします。

尿酸値は、食事中のプリン体含量によっても変化するので、高尿酸血症が認められたら高プリン体食品の摂取を避けるようにして、この状態で2週間毎に尿酸値を2~3回測定し、尿酸値が持続的に7.5mg/dl以上の場合には高尿酸血症治療剤投与の適応となり、尿酸値を飽和濃度以下に維持できるようにします。

無症候性高尿酸血症の場合には、この基準を8.0mg/dlとしても良いでしょう。
※尿酸値の正常値は、血液100mmlあたり6.5mg/dl以下


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高尿酸血症の方の日常注意ポイント

・尿酸ができやすいアルコールを控える。

・肥満症の方は、食事の総カロリーを制限する。

・尿酸の排泄量を増やす為に、こまめに水分摂る回数を多くして、尿量を多くする。
・激しい運動は尿酸ができるので注意し、軽い運動にする。

・ストレスは尿酸値上昇につながる場合もあるので、ストレスをうまく発散する。



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痛風に効果がある食品

尿酸値を下げるのに有効な食品として、イチゴ・ブルーベリー・さくらんぼなどがあり、また水分(1日2L以上)もしっかり摂ると良いでしょう。

効果があるからと言って食べ過ぎるのは良くありません。
適量を食事に含め、そして水を意識して、多めに飲むようにしましょう。

プリン体含量の多いビール・レバー・カツオ・まぐろ・イワシ秋刀魚・明太子・スルメ・牡蠣・白子・ウニ・蟹・海老・乾物・マッシュルーム・アスパラガス・カリフラワー・ほうれん草・グリンピース・ダイエットソーダ・ワイン・コーヒー・お茶等々の摂り過ぎには気を付けて下さい。

肥満の方が体重を4.5kg以上の減量をされたら、痛風のリスクを約40%程度減らすという報告もありますので、軽いウォーキング程度の有酸素運動も行なうと良いでしょう。



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痛風の食事療法

痛風患者の10~15%に腎障害がみられるとも言われており、プリン体が多く含まれるや利尿作用のあるカフェインやアルコールの過剰摂取を避けることで、腎障害などの合併症の予防にもつながります。

プリン体を制限するよりも食事のバランスを良くするという考え方もあります。
プリン体は食品などを摂取する事で作られる尿酸よりも、体内での新陳代謝などで多く作られ、肝臓で尿酸になります。
※尿酸の1日の体内生産量は約700mgであるのに対して食品摂取されるプリン体は200mg以下とされています。

食べ物や飲み物によって作られる尿酸は、全体のおよそ1/4程度で、食べ物などからの影響はあまり大きいものではないと言われており、また厳しく制限しすぎて栄養不足になる事も懸念されています。

尿酸は水に溶けにくく、排泄量が少ないことから、大量のプリン体摂取はやはり尿酸を増やすことになりますので、食品中のプリン体をまったく無視する事は出来ません。

食品から取入れるプリン体の総量としては、1日400mg程度なので、プリン体が多い食品や少ない食品などを大まかに覚えて、プリン体食品を摂り過ぎないことです。



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痛風予防として尿酸値を下げる薬剤

尿酸値を下げる薬は、痛風発作の痛みを抑えたり、腫れを取る作用はありません。

痛風発作の治療薬ではなく、毎日服用する事で体内に蓄積した尿酸を減らし、痛風発作の予防や腎障害を改善させる薬で、血清尿酸値を下げる薬を総称して「尿酸コントロ-ル薬」と呼ばれています。

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・尿酸の合成を阻害する薬(キサンチンオキシダーゼ阻害薬)
アロプリノール(商品名:ザイロリック・アロシト-ルなど)

・アロプリノールが有効ではない、或いはアロプリノールによって、過度の副作用が生じた際に使用される尿酸排泄薬の一つです。
ベンズブロマロン(商品名ユリノ-ムなど)

・尿酸の尿中排泄を促進して、血中の尿酸値を下げる尿酸排泄薬
スルフィンピラゾンやプロベネシド(商品名ベネシット錠など)

尿酸値は下げませんが、尿中の尿酸を溶けやすくして「尿路結石」の予防薬としてウラリットがあります。

痛風の方は、尿酸値を下げる尿酸コントロール薬を飲み始めるべきかどうかを医師とよく相談をする事が必要です。



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痛風の痛みを和らげる薬剤

痛風の治療を行う際には、血中の尿酸値を下げる痛風予防薬と痛風症状が現れて痛みが発症時に飲む鎮痛薬があります。

代表的な痛風治療薬
①消炎鎮痛剤としてよく用いられる非ステロイド系抗炎症薬
インドメタシンやナプロキセンやその他NSIDなどがあり、短期間(短期衝撃療法)の使用になりますが、服用すると良く効きます。
但し、腎臓の機能が低下している人や胃潰瘍で治療中の人などは服用できませんので、医師の注意を良く守りましょう。
※OTC医薬品として薬局で購入できるアスピリンが入っている痛み止めは、痛風の痛みをさらに悪化させることがありますので、服用しないようにして下さい。

②痛風発作の症状が初期であればコルヒチン
白血球を活性化させて沈着した尿酸を取り除く作用のあるコルヒチン薬は、痛風発作の予兆期や発作症状の初期時点でしたら効果的ですが、発作がピークになると多めにコルヒチンを飲まないと効果が見らませんし、また、多く服用する事で副作用が心配になります。

③効果作用が強力な腎皮質ステロイド薬
痛風の炎症を抑える腎皮質ステロイド内服薬の作用効果はありますが、より効果作用が強い静脈注射用の脂肪化したステロイド薬もあります。
但し、この薬は重症の痛風の方に用いることが多く、一般の痛風発作にはあまり用いられていません。



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痛風の診断症状と応急処置

医師による痛風の診断基準は下記の通りです。

①痛風発症して1日以内に痛みや歩行に問題が生じ、また以前にも同様の症状が現れた事がある。

②関節が腫れ、また、関節の部位が赤くなったりするが、その症状はひとつの関節だけに現れる。

③足の親指の付け根の関節に激痛や腫れがある。

④片足の親指の付け根の関節や足首の周りの関節に炎症がある。

⑤血液検査で尿酸値が高い。


痛風発作応急処置
痛風発作教条が現れたら、応急処置として、まず患部を冷やし、発作の起こった関節を安静にして下さい。

アルコール飲料の摂取は絶対に避け、そして解熱剤の坐薬があればそれを使って一時しのぎをし、出来るだけ早く医師に受診するようにしましょう。




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痛風と似た病気

①偽痛風

ピロリン酸カルシウム(CPPD)という結晶の沈着を原因として関節炎を起こす病気で、CPPD沈着症、軟骨石灰化症とも呼ばれ、高齢者の膝関節や足首の関節に多くみられます。
レントゲン写真をとると関節の中に石灰化が見られ、発生する半分以上は膝の関節に出ますが、稀に手やひじの関節に発生することもあります。

②外反母趾

足の親指の付け根の関節から先の骨が外側に屈曲(外反)している状態で、親指の付け根が内側に突出し、少し痛みがあり、炎症を起こすととても痛みを感じます。
特に靴先の尖った靴を常用する女性にみられることが多いようです。

③蜂窩織炎(ほうかしきえん)
皮下に細菌が感染して皮膚が腫れ上がる進展性の化膿性炎症の病気で、蜂巣織炎(ほうそうしきえん)、蜂巣炎(ほうそうえん)、フレグモーネとも言われています。

④変形性関節炎

加齢に伴う骨・軟骨の変性で、多くは老化現象としてみられます。
運動痛や変形、運動制限をきたす疾患で、歩き始めなどに痛みが現れますが、ひどく腫れることはありません。

⑤腰部変形性脊椎症による足の痛みやしびれ
痛風を疑って受診する患者さんに意外に多いのが、腰椎の変形に伴う足の症状です。
背骨の支持性と可動性が老化のために著しく低下した老人特有の硬くなった脊柱を指し、脊椎と脊椎の間にある椎間板が変性して薄くなったり、骨棘(こつきょく)とよばれる椎体縁の骨増殖や椎間関節の変形性関節症がみられ、最もおこりやすいのが腰椎で、立ち上がったり、歩き始めに疼痛がおこり、さらに神経根が圧迫されると、手足のしびれや頸部・肩・腕の痛みなどの症状があります。

⑥慢性関節リウマチ
自己免疫が主に手足の関節を侵し、これにより関節痛や関節に慢性的な痛みを感じ、しだいに関節が変形していく炎症性自己免疫疾患で、痛風とは対照的ですが、特に女性に多いようです。

⑦回帰性リウマチ
関節が急に腫れて痛む原因不明の病気で、痛風より症状は軽く2~3日で良くなりますが、度々繰り返されるが関節の変形は生じず、血清尿酸値も正常です。



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食品に含むプリン体含量

プリン体を多く含む肉や魚介類をたくさん食べると、体内で尿酸に代謝され、尿酸量を増やします。

プリン体は水溶性の為、調理すると水中に溶け出してしまうので、肉や魚の茹で汁まで飲まないようにすると、プリン体を減らす事ができます。

尚、煮干しやかつお節・干ししいたけを使った出し汁、ラーメンのスープや肉汁にも、プリン体が溶け出していますから汁を飲みきらないように気を付けることも大切です。

[食品100g中に含まれるプリン体含量]

《プリン体量~50mg》
コンビーフ・魚肉ソーセージ・かまぼこ・焼きちくわ・さつま揚げ・数の子・すじこ・ウインナソーセージ・豆腐・牛乳・チーズ・バター・鶏卵・とうもろこし・じゃがいも・さつまいも・米飯・パン・うどん・そば・果物・キャベツ・トマト・にんじん・大根・白菜・ひじき・わかめ・昆布

《プリン体量50~100mg》
ウナギ・ワカサギ・豚ロース・豚バラ・牛肩ロース・牛肩バラ・牛タン・マトン・ボンレスハム・プレスハム・ベーコン・ツミレ・ほうれん草・カリフラワー

《プリン体量200~300mg》
豚レバー・牛レバー・カツオ・マイワシ・大正エビ・マアジ干物・サンマ干物

《プリン体量300mg~》
鶏レバー・マイワシ干物・イサキ白子・あんこう肝酒蒸し・鰹節・煮干し・干し椎茸



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アルコール飲料に含むプリン体含量

アルコール飲料で含まれるプリン体含量はあまり多くはありませんが、尿酸値が上昇します。

毎日お酒を飲む人は、痛風の危険度が2倍と高くなり、特にビールを飲む人の危険度はより高くなると言われており、缶ビール1缶(12~25mg/350mL)を毎日飲む人では6年間に血清尿酸値が0.5~1.0mg/dl上昇すると報告されています。

現在第三のビールとして、原料の麦芽や大麦などの使用量を減らすことによって、プリン体をカットした低プリン発泡酒を飲む人もいます。

また、蒸留酒にはプリン体はあまり含まれず、醸造酒の方が多く含まれており、特に地ビールや紹興酒には10mg/100mL以上のプリン体が含まれています。

アルコールそのものによる血清尿酸値上昇のメカニズムにあるようで、飲酒によってアルコール代謝に伴うプリン体分解、またアルコール代謝と連動して増加する乳酸による腎臓での尿酸排泄低下などによって、尿酸値が上がってしまうので、焼酎やウイスキーのようにプリン体を含まない蒸留酒やプリン体をカットした発泡酒でも、一様にアルコール類は安心できないのです。

[醸造酒のプリン体含量:mg/100mL]

◆ビールは、各メーカによって多少プリン体含量が異なり、3.3~6.9mg/100mLのプリン体が含まれています。

◆地ビールには、各メーカによって多少プリン体含量が異なり、5.8~16.6mg/100mLのプリン体が含まれています。

◆低アルコールビールには、各メーカによって多少プリン体含量が異なり、2.8~13.0mg/100mLのプリン体が含まれています。

◆日本酒には、1.2 mg/100mLのプリン体が含まれます。

◆ワインには、0.4mg/100mLのプリン体が含まれます。

◆紹興酒は、11.6 mg/100mLのプリン体が含まれます。


[蒸留酒のプリン体含量:mg/100mL]

◆焼酎25%には、プリン体が含まれていません。

◆ウイスキーには、0.1mg/100mLのプリン体が含まれます。

◆ブランデーには、0.4mg/100mLのプリン体が含まれます。



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痛風の治療は3段階

第1段階 痛風発作を抑える対症療法

痛風発作時には、消炎鎮痛剤(インドメタシン、フェンブフェン、ナプロキセン、プラノプロフェンなど)が短期間のみ使われます。前兆症状があれば、コルヒチン1錠が有効です。痛風が起こってから尿酸値を下げる薬を飲み始めると、痛風発作は逆にひどくなる場合があります。尿酸値を下げる薬は、発作がおさまってから使います。


第2段階 血清尿酸値を下げる原因療法

痛風発作が治ったから痛風が治ったわけではありません。
痛風発作の原因である尿酸値を低く抑えておかなければ痛風発作も繰り返し、様々な内臓障害がでてきます。
血清尿酸値を下げる薬には、からだのなかで尿酸をできにくくする薬(アロプリノール)と、尿の中へ尿酸を追い出しやすくする薬(ベンズブロマロン、プロベネシド)があります。この種の薬は発作の有無にかかわらず相当長時間、場合によっては一生のみ続ける必要があります。
どちらの薬が適当かは、からだの中の尿酸の動き、腎結石や高血圧などの合併症の有無などから総合的に決められます。


第3段階 合併症を予防する健康管理

通風患者さんは、肥満、高血圧、高脂血症などを合併することが多く、動脈硬化がすすみやすい体質になっています。しかも血清尿酸値をしっかりコントロールしても、これらの合併症は防げません。体重制限を初めとするセルフケアや場合によっては、降圧剤、高脂血症治療剤などを使って、成人病の発病を予防しましょう。



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痛風の合併症:腎障害

痛風の合併症で、直接の関連性があると考えられているのが腎障害です。

痛風が原因で起こる腎障害を痛風腎といい、以前は、痛風腎による腎不全と尿毒症が、痛風の合併症による死亡原因のトップを占めていました。

痛風による腎障害を早期に発見するには、尿や血液のチェックが必要です。

腎臓の役割について腎臓は、握りこぶし程度の大きさで、腰の高さの位置に左右1つずつあります。腎臓は血液中の老廃物や水分を糸球体でろ過して尿を作ります。原尿はそのまま体外に排泄されるのではなく、尿細管で原尿中の尿酸やタンパク質、水分などの必要な成分が再吸収されてから膀胱に送られます。腎臓は老廃物を体外に排泄させ、体内の水分の量を調節する重要な役割を果たしており、水をたくさん飲んだときには尿の量を増やして体内の余分な水分を排泄させるので、尿は薄くなります。逆に、水の摂取が少ないときには、体内の水分を確保するために尿の量を減らすので、尿は濃くなります。血液中の尿酸が過剰になると、腎臓の組織に沈着するので、腎臓の細動脈が硬化し、血液をろ過して老廃物を尿に捨てる働きが低下します。そのために一度に排泄できる老廃物の量が少なくなるので、薄い尿をたくさん作って排泄しなければならず、体内の水分をどんどん尿にします。そのため、体内の水分が足りなくなるので、のどが渇くようになります。

動脈硬化を併発するとさらに腎障害が進むさらに腎臓の機能が低下すると、老廃物を排泄できなくなって腎不全を起こし、尿毒症という危険な状態になります。

現在では、血液中の老廃物を人工的に排出させる血液透析や、腹膜透析(CAPD)といって、腹膜の中に透析液を注入して老廃物をろ過し、排泄する方法が普及したために、尿毒症で命を落とすことは少なくなりました。

また、痛風のほかに糖尿病、高血圧症などを併発していると、さらに腎障害が進行します。以前は、腎障害に対しては有効な治療ができないことが多かったですが、最近はすぐれた降庄薬ができたために血圧管理がよくなり、腎臓を守る薬も出てきています。これとは逆に、腎臓に機能障害が起こると、高血圧症や動脈硬化、脳や心臓に血管障害があらわれることがあります。

痛風をはじめとした生活習慣病は、お互いに影響し合って症状を悪化させるので、痛風になったときは、腎障害や糖尿病、高血圧症などの合併症を防ぐ治療が重要になります。




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