高尿酸血症の人の中で約10%、10人に1人程度の人が痛風発作を引き起こします。
高尿酸血症は、心疾患の危険因子となる可能性があると考えられています。
高尿酸血症とは、先天的なプリン体の代謝異常や腎臓の働きが悪く尿中への排泄が少なかったりすると、尿酸値が正常域を越えて上昇した状態となり、それにより尿酸の血漿中飽和濃度を越えると尿酸結晶の析出が起こり、腎臓や尿路に結石ができたり、足の親指などの関節が痛む痛風が引き起こされます。
高尿酸血症の治療は、尿酸値を正常化して尿酸の体内析出を予防し、これらの症状の出現を防ぐために行い、そして食事療法と薬物治療のみならず、合併症の出現も予防して患者さんの生活を向上させることで、患者の人間性や主体性を図る事を目的とします。
尿酸値は、食事中のプリン体含量によっても変化するので、高尿酸血症が認められたら高プリン体食品の摂取を避けるようにして、この状態で2週間毎に尿酸値を2~3回測定し、尿酸値が持続的に7.5mg/dl以上の場合には高尿酸血症治療剤投与の適応となり、尿酸値を飽和濃度以下に維持できるようにします。
無症候性高尿酸血症の場合には、この基準を8.0mg/dlとしても良いでしょう。
※尿酸値の正常値は、血液100mmlあたり6.5mg/dl以下